横浜の味覚と心地よさを織り交ぜたイタリアン・インパストで、至福のひととき

横浜と言えば、海が近くて新鮮な材料が手に入りやすいからか、飲食店はどこも美味しい激戦区であるのがひとつの特徴ですよね。

その中でも親しみやすく、どこか懐かしいイタリアン“マンマの味”を再現することで頭角を現しているレストランがあるんです。

今回は、そんなイタリアン・レストラン「impasto」の気軽に楽しめる本格料理を、とことん味わった様子をお届けします。

○石川町に佇む、お客様の心に響く料理を届けるレストラン

2022年4月に開店したというお店は、手書き文字風の看板・コンクリート造の店構えに木材の風合いのインテリアが心地よさを感じさせる佇まい。植木鉢のようなワインクーラーのお茶目さにも、つい心が躍ってしまいます。

そんな可愛らしい店内ではありますが、地元・神奈川県の食材を中心に、季節感を味わうことをテーマとした、まさに“町イタリアン”な普段使いのできるレストランになっています。

旬の食材を使ってメニューを組み立てるため、お料理とは自然と<一期一会>となるのが特徴。日本人に馴染みのある美味しい食材に、イタリア料理ならではの調理法を組み合わせることで、日々通うたびに食に対する新たな発見が楽しめるようにしているんだとか。ぐーっとお腹を空かせてから訪れると楽しみが倍増するかも!?

○マグロのタルタルに自家製モッツァレラチーズ、アーリオ・オーリオなど“マンマの味”が盛りだくさん!

イタリア料理の、母親や女性シェフを大切にする文化に感動し、主に腕を振るうのは女性料理長。女性だからこそ作り出せる“優しさのある味”にこだわる料理は、何度でも食べたくなる逸品ばかり。

白ワインの食前酒を皮切りに出てきたのは、食材を贅沢に使ったピッツァ「タルトゥーフォ」。焼き目がパリッとしたピザ生地の香ばしい香りに、すでに期待大。豪快に手で掴んでみたいところですが、今にもあふれんばかりのチーズを余さず食べたい欲に駆られて、フォークでいただくことに。

神奈川県の契約牧場から直送された生乳で作られたミルキーなモッツァレラチーズと、じっくり水分を飛ばしたブラウンマッシュルームのペーストの風味が口いっぱいに広がり、一口で旨味の大洪水が押し寄せてきます。

イタリア・ピエモンテ州のチーズ作りの達人ベッピーノ・オッチェリ氏のオリジナル・トリュフ入りチーズ“クルティン”が仕上げにたっぷりとかけられているゆえの馥郁たる香りは、思わず唸ってしまうほど。

2品目は「薪窯で炙った”焼津マグロ”のタルタル ハーブのサラダ」。

華やかな香草など野菜の中心に鎮座する、きらめく宝石に思わず目が釘付けになってしまいました。

Impasto自慢の薪窯を使ったお料理ならではの芳醇な薪の香りや、高温で焼いたからこそのマグロの香ばしさが楽しめるサラダになっています。先述した通りで、別名「赤いダイヤ」とも呼ばれる“焼津マグロ”はクセがなく、ねっとりした食感。独特の甘い脂がさっぱりとした野菜と絡みついて、くどくないのにマグロを濃厚に感じながら頂けました。

3品目は「手打ちパスタ タリオリーニ “生しらす”のマリネをのせた九条ネギのアーリオ・オーリオ 自家製”塩レモン”」。

黄と緑のコントラストが食欲をそそる、美しい見た目のパスタが本日のメイン。

オープンから安定の人気を誇る、シェフ自慢の「タリオリーニ」は、絶妙な触感と歯切れの良さにこだわりぬいた細いパスタ。旬を迎えた生しらすと食べると魚介ならではの奥深いコクが、2週間以上じっくり漬け込んだ塩レモンと食べると爽やかな風味が楽しめますが、一緒に食べると二つの要素が絡まって、まるで目の前に海が広がるような心地になれます。シャキシャキの九条ネギも絡めて食べると触感も楽しく、まさに食べて楽しい、遊び心満載のパスタです。

○若手中心のスタッフだから作り上げられる、和気あいあいとした空間

若手から中堅層を中心としたスタッフ構成で、まだまだ認知度が低く、集客やお料理、接客には課題があると語る料理長。しかし若手だからこそ作られる、和気あいあいとした楽しい空間は、老若男女問わず気軽にお料理を楽しめる秘訣なのでしょう。

料理長プロフィール

実家が中華料理店なのもあり、幼少期から父親が働く姿を見ていて、自然と料理の道を志しました。
最初はやりたい料理ジャンルが定まらず、婚礼料理やカジュアルフレンチなどで働き、将来を模索する毎日でした。
カジュアルフレンチでお世話になったシェフが元々イタリア料理人で、その方に憧れて、イタリア料理未経験でイタリアに留学。
イタリア料理の”マンマの味”母親や女性シェフを大切にする文化に感動し、イタリア料理の道に進むことを決意しました。
体力仕事のこの業界。
女性がなかなか活躍しにくいイメージ。
だからこそ、”マンマの味”のイタリア料理で、
一人の女性料理人として、その環境を変えていきたいと思っています。
女性シェフにしか作り出せない”優しさのある味”
“どこか懐かしい温かみのあるお料理”
そんな心のこもったお料理を作り続けたいと思っています。

かつては横浜と港を繋ぐ代表的な町として栄え、現在も東京からのアクセスの良さや街並みの美しさで海外の方からも人気を誇る石川町。そんな町をさらに盛り立てたいと、料理長をはじめとしたレストランの皆さんは常にお客様ファーストな姿勢。

「お客様一人一人のニーズに答えられるように、お客様の顔を見て、お料理を食べた時のリアクションを見るようにして、毎日お料理と真剣に向き合っている」

地元密着に特化した“町イタリアン”ならではの志は、未来の石川町を担うレストランの兆しをすでに見せ始めています。

お料理の味こそ全て本格的で、イタリアに訪れているかのような上質なものですが、前述したリラックスできる空間づくりのおかげで気負うことなく、売りにされているイタリア・マンマの味を楽しむことができました。

ピッツァ職人さんが手掛ける薪窯焼きのピッツァやバリエーション豊かな手打ちパスタ、贅沢でこだわりのある食材を考えると、コストパフォーマンスも最高だと感じます。

柔らかなダウンライトの明かりに包まれながら、美味しいお食事によって季節の訪れを感じることができる、この幸福な時間を、次は誰と共有しよう?

そう考えることすらさせてくれる、町に、そこに住む人々に寄り添った優しいお店です。

【お店情報】

店名:impasto(インパスト)

営業時間:[火~日]

11:30~15:00(LO 14:00)

17:30~23:00(LO 21:30)

定休日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日火曜日) 第3火曜日

住所:神奈川県横浜市中区石川町1丁目13 マガジンスポット 1F

           JR石川町駅 元町口改札より徒歩1分

女性ならではの視点によって作られた、心に響くイタリア料理のレストラン。

ほっと一息つきたいときにも、あっと驚くような絶品を味わいたいときにも、マルチに通うことのできるお店は、思わず常連になってしまうこと間違いなし。

横浜の味覚を心地よく、心行くまで楽しむことができる、優しいイタリア料理。皆さまもぜひこの機会に食してみてはいかがでしょうか?